少し難しいことでも、一度、定型化、一般化してしまえば、意外と馴染みやすくなり、広まりやすくなる。
数学の公式なんかがそうで、公式さえ覚えてしまえば、理屈をすっ飛ばして、値を代入をするだけで答えが導けるみたいに。
お笑いのツッコミは、あるときから定型化が手伝って一気に広まり定着した感がある。
自分の記憶がある内で最初にツッコミの定型が広まったのが、さまぁ~ず三村さんの「〇〇かよ!」
ボケを簡単に形容して〇〇に当てはめれば三村風ツッコミの完成だ。シンプルすぎて斬新だった。
時は過ぎて次はタカアンドトシのツッコミ「欧米か!」に代表される「◯◯か!」
これもまたボケを簡単に形容して〇〇に当てはめればいい。しかもこのツッコミ、例えば一度「欧米か!」とツッコんでしまえば、その後は欧米ボケ待ちをしていればいい。流れさえつくってしまえばボケが自動的に集まってくる。笑いの全自動洗濯機だ。この例えはよくわからないが、ツッコミの定型化の進化を感じさせる。
そしてここ最近、新たな定型ツッコミが出現した。千鳥のノブさんだ。テレビCMでもそのやりとりがなされている。
「便利やから毎日つこーとるんよ。貴様は?」
「貴様!」
やばい、これはやばいぞ。
相手のボケワードをリピートするだけのスーパー定型ツッコミだ。そのまま繰り返すだけなので、こちらで準備するものなど一つもない。イントネーションと、あるとしたら反射神経くらいか。笑いの後出しジャンケンだ。
やがてはどのボケに対してもこのひと単語でツッコむ、というのが流行る気がしてきた。てかもうあるかな。
それっぽいことを言ってふざけるのが得意になってきました。